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劇団ラッパ屋

第33回公演
『妻の家族』

2007年3月24日(土)~4月1日(日) 12ステージ @紀伊國屋ホール
4月4日(水) 1ステージ @大阪・厚生年金会館 芸術ホール
4月6日(金)・7日(土) 2ステージ @北九州芸術劇場 小劇場

第33回公演『妻の家族』
第33回公演『妻の家族』
第33回公演『妻の家族』

キャスト

松川徹
福本伸一
松川多佳子
岩橋道子
酒寄米郎
おかやまはじめ
酒寄澄江
三鴨絵里子
山根隆明
木村靖司
山根ひばり
弘中麻紀
三田村英子
大草理乙子
佐野純太
中野順一朗
三田村英一郎
宇納佑
三田村つぐみ
岩本淳
神藤鶴男
熊川隆一
島田文雄
俵木藤汰

(声の出演)

三田村治子
加藤治子

スタッフ

作・演出
鈴木聡
美術
秋山光洋
照明
佐藤公穂
音響
島猛
(ステージオフィス)
衣裳
木村猛志
(衣匠也)
演出助手
則岡正昭
舞台監督
村岡晋
谷澤拓巳
照明操作
松村光子
音響操作
勝見友理
(ステージオフィス)
舞台監督助手
藤林美樹
加藤真理茂
大道具
夢工房
小道具
高津映画装飾
宣伝美術
芹沢ケージ
冨宇加淳
印刷
竹内美術印刷
舞台写真撮影
木村洋一
票券
物井紀子
制作助手
日原国子
ARTIST MANAGEMENT
藤賀事務所
ワンダー・プロダクション
藤コーポレーション
ミーアンドハーコーポレーション
当日運営
お手伝いの皆様
相場未江
荒井伸子
池田真紀子
伊澤玲子
市野恭子
今井由紀
江畑典和
岡田裕子
熊倉香織
佐々木康志
志賀亜喜子
たけいけいこ
中島まり子
本岡博
SPECIAL THANKS TO
至福団
酒井詠理佳
扉座
ネビュラプロジェクト
さくら舎
マキノノゾミ氏の新年会&塩湯真弓さん
制作協力
ミーアンドハーコーポレーション
制作・宣伝
吉田由紀子 
制作
早川晃子
山家かおり
江口紀子
大阪公演主催
キョードー大阪
北九州公演主催
(財)北九州市芸術文化振興財団
北九州公演共催
北九州市
北九州市教育委員会
企画・製作
ラッパ屋

第33回公演『妻の家族』

チラシの裏口上

▶妻の父親に「君、ゴルフはやらんのかね」と言われたら、夫はいくらゴルフに興味はなくても、「一度やってみたかったんですよ」と付き合わざるを得ない。▶また妻の伯母さんに「あんた宝塚いかない?切符あまっちゃったんだけど」と誘われたら、「いいですね、一度観たかったんですよ」と応じるしかない。▶はたまた妻の従兄弟に「内緒で金貸してもらえないスか。ちょっと女がらみで」と頼まれたら、「いいよ。男同士だもんな」と財布を開くのが大人の男の振る舞いであろう。▶かくして一年後、夫はゴルフに狂い、宝塚にハマり、借金まみれになっている。▶「三丁目の角を曲がると旅が始まる」といのは永六輔さんの名言だが、角を曲がらなくても、誰かとちょっと言葉を交わせば「それが旅の入り口」ということもある。思いもかけない世界が広がるかもしれない。幸運な旅になるか、トホホな旅になるか、それはわからないけれど。▶誰もが一人一人、それぞれの世界を抱えて歩いている。顔は知っていて挨拶はするけど実はよく知らないあの人も・・。「妻の家族」は、妻の家族という異国を巡る冒険譚である、と言えなくもない。どちらかというと、トホホなね。

パンフレットより

 ネットで他人のブログを見ていてしみじみ思うのは、「世の中にはいろんな人がいるなあ」ということである。独学の催眠術を友人にかけてみてその結果をレポートする人や、さまざまなバスの終点巡りを試みる人、携帯電話の空箱にお弁当をつめてみようと思いつく人もいる。
 「いろんなが人がいるなあ」と言えば家族である。「お母さん」とか「お祖父ちゃん」などの役割をはずして頭の中を覗き込めば、あれは相当いろんな人の集合体と言えるのではないか。
 ネット社会は地縁や血縁より同好の縁がクローズアップされる社会である。この気配はいまや現実の社会にも流れ込み、ホリエモン型のサクセスをめざす人は六本木ヒルズに、なるべくゆるーく生きたい人は下北沢や高円寺あたりに集まる感じになっていて、会社や学校もそんな感じ。目的別や価値観別、趣味嗜好別に世の中のマップが整理整頓されつつある気がする。
 目的や価値観がちがう人が無理していっしょにいることないっすよね、という目つきで若者たちは電車に乗っているが、そんな人たちが意味なく顔を合わせ、口をきかねばならぬのが家族だとも言える。ネットサーフィンをしなくても、ある家族をつぶさに眺めれば、僕らは「いろんな人がいるなあ」と呟けるはずなのだ。
 「妻の家族」の着想は某友人M氏主催の新年会で某人妻Sさんから、笑っちゃうほどドラマチックなご家族の話を伺った時だった。モデルにしたわけではない。「どんな家族もありだ」という思いを強くし、書き手として勇気づけられたのである。
 また演出助手の則岡君を相談相手に錦糸町の喫茶店や錦糸町の別の喫茶店で構想を練ったのだが、そこで話題になった脳科学者・池谷裕二さんの著作からは脳に関する興味深い知識やヒントを得、顔も知らないブロガーたちのブログからはこれまたマニアアックな知識を得た。
 つまり、この芝居全体が、さまざまなまなざしの集合体である家族のような、不思議なご縁の結果とも言える。もっとご縁を大事にしようじゃないか、と言うとお線香や仏壇のCMみたいで月並みなので、そのあたりのことを新しい感触で描きたいと思った。

上演記録

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