劇団ラッパ屋

武藤直樹の「やってみました!」

荒野の兄弟をやってみました!

2025.9.8

 むかし、むかし、かなり昔のことです。
 私が中学生のときですから、50年程前のことです。
当時、私は東吾野ひがしあがの中学校という小さな学校に通っていました。

 予餞会(三年生を送る会)で何か出し物をすることになりました。
 どういう経緯でそう決まったか覚えていませんが、劇をやることになりました。また、どういう経緯か分からないですが、私が台本を書くことになりました。 題名は「荒野の兄弟」。西部劇です。
 農民(同級生の千代人くんや田島くんだったと思います)から金を巻き上げるスギヤマキラーズ(ボス役は杉山くん)。農民たちは町に行って用心棒を探します。
 そして、腕利きの兄弟(兄を町田くん、弟を私がやりました)が雇われました。兄弟とスギヤマキラーズの対決。農民がピストルの玉の音の担当。「バーン!バーン!」とひょうきんに叫びます。兄弟が勝利し、兄が「正義は勝つんだ!分かるか弟!」と言いますと、弟が兄に逆らって「弟ではない、僕こそ、スパーイマジシャン!」と言って劇は終わります。

 CMネタを多く入れたと思います。最後のスパイマジシャン!と言うのもおもちゃのCMから拝借しました。
 中学生は笑いの沸点が低いので、会場は大爆笑でした。楽しかった!

 翌年の予餞会では「続荒野の兄弟」をやりました。こちらも同じような内容だと思います。やはり、大爆笑でした。
 悪者を倒した後に兄が「馬鹿な奴らだ、こんなことに青春を掛けて」と言って、弟が「ところで、君たちは青春に何を掛ける!」と問うと袖から農民たちが出て来て「のりたま・・・のりたま・・・」と言って去っていきます。これは木村理恵さんが出ていた「のりたま」のCMからです。

 笑いに包まれて、とても気持ちよかったです。
 おそらく、私はこれでお芝居をやろうと思ったのではないでしょうか。
 その中学校も今はありません。とおいむかしのおはなしです。
 とっぴんぱらりのぷう。

武藤直樹の「やってみました!」

武藤直樹

武藤直樹 プロフィール

むとう・なおき
埼玉県出身。2月21日生。A型。
第18回公演『阿呆浪士』(94)より出演。1985年~88年まで演劇舎螳螂で活動。
近年の主な外部出演作【舞台】月蝕歌劇団『五瓣の椿』(18)、月蝕歌劇団『男の星座』『女神ワルキューレ海底行』(18)、TABACCHI『バルバトス~嘘、連鎖、叫び~』(17)

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